パスタ店必見!生パスタが好まれる理由 ~人々が好む餅状触感~

kataru

1.これから始まる日本のパスタ文化

最近、当社の麺学校の卒業生の店で面白い現象が起きたのです。その店はカフェとして開店し、パスタ風のうどんを提供しているのですが開店に際して従業員募集をしたところ、レベルの高い若いスタッフたちが100名も応募してきたそうです。もし「うどん店」であれば、募集してもほとんど従業員の応募は無かっただろうと、この店のオーナーは言っていました。
私は、常々、セブンイレブンの弁当売り場を定点観測していますが、弁当売り場の中で半分以上は麺類で、その中でも最も大きい場所を占有しているのは生パスタの弁当です。セブンイレブンの弁当売り場を見ていると、日本の食の未来が透けて見えてくるので、私は食の未来を見通すために定期的にセブンイレブンの店舗に来るのです。
私は5年前の5月に初めてヨーロッパに行きましたが、ドイツのスーパーに行って驚いたことはドイツはパンの国だと思っていたのに、パン売り場よりパスタ売り場の方がはるかに広いのです。要するにドイツではすでに、パンよりパスタの方がよく食べられていたのです。

ドイツでトップのパスタ工場「ALB・GOLD」

ドイツでトップのパスタ工場「ALB・GOLD」

「ALB・GOLD」のパスタ工場風景 

「ALB・GOLD」のパスタ工場風景

「ALB・GOLD」内パスタ販売コーナー 

「ALB・GOLD」内パスタ販売コーナー

また、店内にパスタマシンを置いて、実演自家製麺でパスタ、ピザ、サラダを目の前で調理して提供しているドイツ発の「VAPIANO」が、70店ほど世界展開しています。このことから、私なりに仮説を立てたのは、「食べ物の進化は、食べ易い方向に向かう」ということです。ドイツのパンは硬いので、硬いパンを口の中で咀嚼して唾液と一緒になって喉を通過させるよりも、パスタの方がはるかに食べ易いのです。日本でも、過去より振り返ってみると、魚も骨を抜くことが多くなり、スイーツも柔らかく口どけが良くなり、あらゆる食べ物が食べ易い方向に進化しているのです。

 

従って、現在世界中でラーメン、うどん文化が広まっている理由のひとつは、食べ易さであると考えます。そして、食べ易さの観点から、うどん、蕎麦、ラーメン、パスタの比較をしてみると、基本的に、うどん、蕎麦は汁の中に麺が泳いでいるか、ざるうどん、蕎麦のようにだしに浸して食べるので、汁あり麺なのです。ラーメンもほとんどは汁ありですが、最近、急激に伸びている「混ぜそば」は、汁無しであり、焼きうどん、焼きそばとも共通し、さらに生パスタも基本的に汁無しなのです。

 

 

2.生パスタ、焼きそば、焼きうどん、混ぜそばは、皆兄弟

生パスタ、焼きそば、焼きうどん、混ぜそばは、同じ汁無し麺の範疇であり、非常に共通性が高いのです。生パスタが日本で広まり始めたのは、最近ですが、パスタの兄貴分として、日本に最初に広まったのは、乾麺を使ったスパゲッティだったのです。スパゲッティは独特の歯ごたえのある、粒状食感の麺での若いころから、女性を中心にたいへん人気のある料理ですが、最近はそのポジションを生パスタに取って代わられたのです。

更に日本で、最初にスパゲッティがヒットしたときのメニューの半分以上は、和風であり、たらことか、明太子スパゲッティは、いまだに多くの人たちに好まれているのです。従って、スパゲッティは、もともとはイタリアの食文化であるのですが、日本で花開いたのは、日本風にアレンジされたためと言っても言い過ぎではないのです。スパゲッティの食感の特徴は、粒状食感であり、噛むと口の中で粒状にバラバラになるのですが、生パスタの食感は、餅状食感で、餅のようにモチモチした食感が特徴なのです。

イタリアの市場にある 生パスタ製造直売店

イタリアの市場にある 生パスタ製造直売店

イタリアの市場にある 生パスタ製造直売店2

イタリアの市場にある 生パスタ製造直売店2

イタリア・ローマのパスタ

イタリア・ローマのパスタ

私が世界中を回って気付くのは、食の世界の食感がヨーロッパも、北米も、モチモチした食感が好まれるようになってきているのです。パリに行ってバケットを食べても、外はパリッとしているのですが、中はモチモチした食感に変化しています。北米でパンを食べても、少しづつ食感の好みが変化してきていることが、分かります。従って、日本における生パスタも同様に、モチモチ食感が好まれているのです。
うどんとか、ラーメンのつけ麺と同じように今やもちもち食感はパスタだけではなく、焼きそば、焼きうどん、混ぜそばに共通して好まれる麺の食感なのです。最近、ラーメン、うどん、蕎麦も日本の伝統的な食文化として、世界中に広まっていますが、もともとは、中国とか、韓国から伝来してきた食文化であったのです。それが日本で大きく、イノベーションを起こして、日本独自の食文化になったのです。
先ほど取り上げたスパゲッティにしても、イタリアからの伝来ですが、日本で広まったのは、イタリアからのそのままの味ではなく、日本独自の食文化と融合して、新しい食文化を生み出したのです。これは、麺類だけではなく、カレーもその最たるもので、インドから伝わったのですが、今やその味は、日本オリジナルの味になっているのです。従って、日本は、他国の文化を取り入れても、そのまま引き継ぐのではなく、日本独自の文化と融合させて、新しい文化を生み出すのが非常に得意な国なのです。

 

 

3.新しい生パスタ文化を切り拓く

パスタもラーメンと同じように、麺は非常に幅広いバラエティがありますが、ソースのバラエティも豊かでイタリアのパスタの基本のソースは、大きく分けて、次の5つに分類されるのです。

1. オイル系 ぺペロンチーノ、ジェノベーゼ
2. クリーム系 カルボナーラ
3.ミートソース系 ボローニャ、ラグー
4. トマトソース系 ナポリタン、ポモドーロ
5. 魚介類系 ボンゴレ・ビアンコ(2枚貝をつかったパスタ)

先ほども言いましたが過去、うどん、そば、ラーメンがもともと日本の食文化でなかったのに、日本の食文化として、世界中に広まったのは、日本の食文化と融合し、イノベーションを起こしたためなのです。 従って、これからの日本でヒットするパスタとして挙げるのは、和風味の生パスタで、以下のような食材が考えられるのです。

1. 味噌
2. 醤油
3. 柚子等の柑橘系、柚子胡椒
4. めんたい、たらこのようなふりかけ系
5. 酢、甘酢
6. 野菜
7. フルーツ(リンゴ、桃、柿、ブドウ、梨、みかん等)
8. 納豆
9. 漬物(ぬか漬け、浅漬け等)
10. 一味、七味等の香辛料
11. 胡麻風味
12. カレー風味

 

4.世界のパスタ

世界には、日本では見られないような想像もつかない生パスタがたくさんあり、生パスタのバラエティは、ラーメンよりはるかに豊かなのです。従って、生パスタ業界は、典型的な競争変数の非常に多い業界であり、大手企業が参入するのが難しく、寡占化が起きにくい業界ですから、今から生パスタ業界に参入しても、際立った個性で勝負すれば、成功しやすい業界であると言えるのです。同時に、時代の大きなトレンドに合っているビジネスでもあるのです。

ロンドンのイタリアンレストランのパスタ料理1

ロンドンのイタリアンレストランのパスタ料理1

 

ロンドンのイタリアンレストランのパスタ料理2

ロンドンのイタリアンレストランのパスタ料理2

 

イタリア・ミラノのパスタ

イタリア・ミラノのパスタ

 

イタリア・ローマのパスタ

イタリア・ローマのパスタ

 

大和ユニバーサル麺学校の生徒作品(そば粉を用いたパスタ)

大和ユニバーサル麺学校の生徒作品(そば粉を用いたパスタ)

 

画像は、私がイタリア、ドイツ、ロンドンのレストラン等で集めてきた画像や、前回パスタの講習もおこなったユニバーサル麺学校で作成したそば粉を用いたパスタです。そば粉のパスタは海外では当たり前で、20年前位にアメリカに行った時にも既にありました。海外では、蕎麦アレルギーよりも、グルテンアレルギーの方が多いので、蕎麦は海外でも当たり前で、日本のように蕎麦として食べるのではなく、パスタとか、ガレットで食べているのです。

これらを見ても、生パスタはいかに自由であり、フレキシブルであるかがよく分かります。当社は40年麺一筋で研究を続けて来ましたが、ここ10年はパスタを深く研究して来ました。凝り性の私のことで世界中のパスタを研究しマンマの手打ちのパスタにも多くを学びました。

その研究成果を踏まえ、当社は今後、パスタ学校を通して際立った個性のある、多くの生徒さんたちを世の中に送り出し、パスタ業界の変革のお手伝いをしたいと思っております。

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