ラーメン学校の卒業生であり、弊社の製麺機ユーザーでもある池田様にインタビューを行いました。
池田様はオーストラリアで和食のレストランを経営されております。
ラーメン学校を卒業してみての感想をお聞かせ願えますでしょうか。
そうですね、私は40年間和食をずっとやってきていますが、今回ラーメンという分野は初めてでしたので、自分の中でもきっと試行錯誤して大変になるだろうなと思っていたんです。そこで、調べていくうちに大和のラーメン学校を知ってとりあえず情報を仕入れる為に入学しようと思って来たわけですが予想以上に中身の内容が濃かったという印象を受けました。
簡単に言えば、10年かかるところを一週間で覚えることができると…。そういうものは従来なら、お店に入って、下積みしてからやっと教えてもらえる事なのですよ。
あとは、わからない部分を質問したら絶対にその答えを教えてくれるところもすごいなと思いました。東京のドリームスタジオの方にも行きましたが、日本に帰る度に毎回大和製作所さんを訪れると何かしら良い情報をもらって帰れるんですよね。今日も香川の本社で、焼きそばやうどんの麺を製麺させて頂きましたし。私達にとっては、願ったり叶ったりなんです。
実は私は他の調理学校も卒業しているのですが、ラーメンなど麺に関してはちょっとレベルが違い過ぎるというか、突出している技術を持っている学校だなと思いました。前から評判は聞いていましたけども、実際に御社とお付き合いし始めたら、評判以上の学校、サポートでした。
現在、オーストラリアで弊社の機械を使って頂いておりますが、実際にお店に食べに来られる現地のお客様の、ラーメンに対する反応はどうですか?
今回、製麺機を導入させていただいて、仕入れている冷凍の麺から自家製の麺に変更したことを実はお客様には一切伝えなかったんですよ。何も言わずにとりあえず出してみたのです。そうするとお客様の反応が面白くて、やっぱり何か話しているのが聞こえてくるんですよ。「あれ、麺が変わったんじゃないか?」とか(笑)
そこでちょっと厨房から出て「どうですか?」と直接お話ししてみますと「めちゃくちゃ美味しくなっている」と言うわけです。それ聞いた時は本当嬉しかったですね。
以前の麺はシドニーの製麺会社から仕入れていたのですが、ここまで違うのか・・と思いました。1玉大体70~80セントで仕入れていたのですけど、自家製の麺のコスト自分で計算してみたら大体20セント以内になっているわけです。今となってはもう、前の麺では味もコストもお話しにならないです。
最後に、現在オーストラリアの食文化に置いて、日本のラーメンはどんな位置づけになっているのでしょうか。
ラーメンは今すごい勢いですよ。メルボルンではここ2年ないし1年でかなりの火がついているように感じます。オーストラリアではシドニーがまず4,5年前にラーメンブームが起きてそこから徐々に各地に広がっている感じですね。現状、アジア系の方々の間で、トレンディな流行りというか、ブームが「日本のラーメンを持ってくる」っていうね、いわゆるフランチャイズ形式で店をそのまま持ってくるというビジネスが流行っているくらいです。
ただ、実際に食べに来ているお客様はまだやっぱりアジア系の方々が多いんですよ。要は、日本のラーメン屋という異文化に踏み込みきれない方もいらっしゃるわけです。
私のこれからの課題というか目標は、現地のオーストラリア人全員が普通に食べに来られる店をつくりたいと思っています。
例えば、パスタは世界中の人間が当たり前に出入りする食文化として確立されているじゃないですか。都会にもあるし、田舎にいってもパスタのお店はありますよね。中華料理も同じです。もし、ラーメンがそういう状況になればこの市場というのはもう…計り知れないんですよ。
その為には誰かが仕掛けていかないといけませんし、私、一代ではできるものじゃないし。私は過去8つのお店を経営していましたが、全部店長を他の人に譲っています。そうやって技術や文化を広げていけば、きっとその人達も次の人に伝えていってくれますからね。